宅建の合格率から見る受験対策
近年の宅建の合格率は15%前後で推移しています。
確かに数字だけ見ると難関のようではありますが、宅建の場合、受験資格がない、マークシート方式の人気資格なので 何にも対策なしで受験するような人がいっぱいいます。合格率の数字だけを気にする事はく、しっかりとした対策でのぞめば合格できます。
年度 | 受験者 | 合格者 | 合格率 | 最低点 |
1997 | 184,971人 | 25,819人 | 13.9% | 34点 |
1998 | 179,713人 | 23,734人 | 13.6% | 30点 |
1999 | 172,340人 | 26,365人 | 15.0% | 30点 |
2000 | 163,559人 | 24,807人 | 15.1% | 30点 |
2001 | 160,790人 | 24,184人 | 15.0% | 34点 |
2002 | 165,267人 | 28,455人 | 17.2% | 36点 |
2003 | 165,586人 | 24,951人 | 15.0% | 35点 |
2004 | 169,513人 | 26,735人 | 15.8% | 32点 |
2005 | 162,771人 | 25,971人 | 15.9% | 33点 |
2006 | 165,831人 | 26,158人 | 15.8% | 34点 |
2007 | 175,541人 | 26,694人 | 15.2% | 35点 |
2008 | 170,955人 | 25,256人 | 14.8% | 33点 |
2009 | 158,909人 | 25,192人 | 15.9% | 33点 |
2010 | 186,542人 | 28,366人 | 15.2% | 36点 |
2011 | 188,572人 | 30,391人 | 16.1% | 36点 |
2012 | 191,175人 | 32,000人 | 16.7% | 33点 |
2013 | 186,304人 | 28,470人 | 15.3% | 33点 |
2014 | 192,029人 | 33,670人 | 17.5% | 32点 |
2015 | 194,246人 | 30,028人 | 15.4% | 31点 |
2016 | 198,463人 | 30,589人 | 15.4% | 35点 |
2017 | 209,354人 | 32,644人 | 15.6% | 35点 |
2018 | 213,993人 | 33,360人 | 15.6% | 37点 |
2019 | 220,797人 | 37,481人 | 17.0% | 35点 |
2020(10月) | 168,989人 | 29,728人 | 17.6% | 38点 |
2020(12月) | 35,261人 | 4,610人 | 13.1% | 36点 |
2021(10月) | 209,749人 | 37,579人 | 17.9% | 34点 |
2021(12月) | 24,965人 | 3,892人 | 15,6% | 34点 |
合格最低点に関しては過去問をやる時に自分の点数を見て「この年だったら落ちてた」とか分かるでけでなく、大体の合格レベルがわかりますのでこの点数と比べてみて下さい。自分があとどれだけやらなければいけないかの基準になります。
宅建の難易度は15%前後の合格率なのに世間では簡単などと言われる不思議な試験ですが、85%の人は落ちてるわけです。準備不足で臨んだら85%側に行ってしまいます。時間をしっかりかけて勉強しましょう。宅建通信講座各社の平均的な標準学習期間は6ヶ月です。1ヶ月の短期コースなどがある講座もありますが、1ヶ月では短期なんだと認識しなくてはいけません。
宅建試験合格率|都道府県別
年度 | 合格率1位 | 合格率ワースト |
1997年 | 徳島県(16.5%) | 沖縄県(9.3%) |
1998年 | 東京都(16.0%) | 岩手県(8.5%) |
1999年 | 高知県(18.6%) | 沖縄県(11.1%) |
2000年 | 高知県(17.8%) | 岩手県(11.2%) |
2001年 | 高知県(17.6%) | 沖縄県(9.5%) |
2002年 | 鳥取県(19.2%) | 島根県(12.8%) |
2003年 | 山形県(18.4%) | 沖縄県(11.0%) |
2004年 | 香川県(17.6%) | 秋田県(11.6%) |
2005年 | 鳥取県(19.2%) | 沖縄県(12.2%) |
2006年 | 島根県(20.7%) | 沖縄県(10.8%) |
2007年 | 鳥取県(19.6%) | 沖縄県(12.4%) |
2008年 | 島根県(18.5%) | 沖縄県(11.0%) |
2009年 | 鳥取県(19.8%) | 沖縄県(12.8%) |
2010年 | 福井県(17.7%) | 秋田県(11.1%) |
2011年 | 東京都(17.9%) | 山梨県(11.6%) |
2012年 | 高知県(18.5%) | 福島県(12.7%) |
2013年 | 福井県(20.0%) | 山梨県(11.8%) |
2014年 | 高知県(20.8%) | 佐賀県(10.8%) |
2015年 | 福井県(17.7%) | 秋田県(11.0%) |
2016年 | 鳥取県(18.2%) | 福島県(10.6%) |
2017年 | 東京都(17.5%) | 山梨県(11.9%) |
2018年 | 東京都(17.6%) | 沖縄県(11.3%) |
2019年 | 東京都(19.1%) | 福島県(12.6%) |
宅建試験合格率の都道府県別、職業別、男女別の合格者統計です。宅建勉強にはあまり関係ないかもしれませんが参考までに。
都市部に合格者が集中する傾向、女性が合格率が高い点にも注目してみました。
宅建試験合格率、都道府県別の、1位とワーストの表です。
他の資格などでもよくあるのは、宅建の専門学校などが集中する都市部がどうしても有利になってしまう,などと言われますが近年はあまりその傾向が見られないです。
1997年までは東京が1位という事が多かったのですが通信講座やネットで学べる環境が整ってくると地域差はほとんどなくなってます。
島根に関してはワーストも近年はトップもありますね。おとなり鳥取は1位常連で鳥取、島根が多くて字的に見ずらいという・・・・失礼しました。四国が多い印象もありますが特に高知はよく1位になっています。受験者数が極端に少ないためどちらにも転びやすいという事もあるかもしれません。
2010年度は2005年度に最下位だった秋田が再び最下位となってます。秋田は教育県として有名ですが宅建試験においては関係ないようです。
しかしこのデータも、受験者数が何万人もいる都市と千人以下の地域を比べてるのであまり参考にならないかもしれません。
宅建試験合格率|職業別
平成19、20年度の職業別合格者構成比です。

宅建の資格は、不動産業だけでなくやはりいろいろな業種で使われてる事がわかります。金融関係は土地を担保になどする事などありますし、建築関係も建物を建てて不動産になるのですから関係ある職業といえます。学生のうちに取得する方も10%もいるんですね。
宅建とあわせて取得する人気資格としては行政書士、FP、管理業務主任者、マンション管理士、中小企業診断士などがあります。FP、行政書士は試験範囲が宅建とかぶる部分も多くダブル取得する方が多いようです。
宅建試験合格率|男女別
宅建の合格者数、男女別(カッコ内は合格率)
年度 | 男性合格者数 | 女性合格者数 |
2005年 | 22,595(16.6%) | 8,925(19.5%) |
2006年 | 23,825(16.5%) | 9,366(19.0%) |
2007年 | 26,550(17.1%) | 9,653(17.8%) |
2008年 | 24,172(15.7%) | 9,774(17.6%) |
2009年 | 25,309(17.5%) | 9,609(18.8%) |
2010年 | 20,634(14.9%) | 7,677(15.8%) |
2011年 | 21,787(15.7%) | 8,604(17.4%) |
2012年 | 23,018(16.5%) | 8,982(17.5%) |
2013年 | 19,454(14.4%) | 9,016(17.5%) |
2014年 | 23,358(16.9%) | 10,312(18.9%) |
2015年 | 20,471(14.8%) | 9,557(16.7%) |
2016年 | 20,450(14.7%) | 10,139(16.9%) |
2017年 | 21,677(15.0%) | 10,967(16.7%) |
2018年 | 21,838(15.0%) | 11,522(16.8%) |
2019年 | 24,188(16.3%) | 13,293(18.5%) |
宅建の合格率は女性の方が年によっては3%も合格率が高いです。
一般的にはコツコツと学習する方が多いと思われる女性の方が、 有利だからではないでしょうか?
何も準備なしで、マークシートで受験資格もないからと受けてしまうのは男性が多いような気もしますが。
受験者数も男女で違うので何とも言えませんが・・・どちらにせよ女性の方が毎年合格率が高いです。
資格を取得してキャリアアップしていくのは堅実なキャリアアップ方法です。そういう意味では女性は堅実なイメージがあります。
宅建と他の資格との合格率比較
資格 | 受験資格 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
宅建 | 無し | 191,175人 | 32,000人 | 16.7% |
行政書士 | 無し | 66,297人 | 5,337人 | 8.05% |
FP1級 | 有り | 5,266人 | 394人 | 7.5% |
マンション管理士 | 無し | 16,404人 | 1,498人 | 9.1% |
管理業務主任者 | 無し | 19,460人 | 3,811人 | 19.6% |
中小企業診断士 | 1次無 | 17,168人 | 3,519人 | 23.5% |
司法書士 | 無し | 25,696人 | 879人 | 2.8% |
宅建とあわせて持っておくと便利な資格の合格率、受験者は上記の通りです。宅建は受験者数は圧倒的に多いですが合格率は10%以下の資格が沢山あります。中小企業診断士は合格率は高いようですが中小企業診断士は2次試験もあります。
管理業務主任者は宅建と被る内容も多く、同じ不動産業を中心に役に立つのであわせて取りたい資格の一つですが、年々難易度が上がっています。
安定してる宅建の合格率と基準点
宅建の合格基準点を見て思った事は、毎年似通ってる点です。ウィキペッディアによると「宅建は合格率に対応した得点が合格基準点に設定されていると推測される」とはあります。
どちらにせよ受験者数が1万人前後変わっても合格最低点が33〜36点で安定してる点から、 出題される問題の難易度は毎年同じ位になるようにかなりシビアに調整されてる、と言えます。その事から対策出来る事は、過去問を研究し、その難易度がどれくらいか理解し、その難易度よりかなり度を越えた難易度の問題や、簡単すぎるものは切っていくといった絞り込みです。
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